最近はやりらしいDungeonMakerをやってみた ーゲーム分析その2ー
昨今スマホのアプリは基本的に無料。
有料のゲームに対してはかなり冷たい風が吹く事この上ないスマホアプリの実情。
多くの有料スマホアプリは、基本的に1000ダウンロードとかのレベルの中
このDungeonMaker5月30日時点でGooglePlayStore上で5万ダウンロード。
もはやこれは脅威のレベル。
有料の時点でGoogleでの販売価格310*5万 =約1550万
売り上げだけ見ればなかなかの脅威。
なので、このゲームを分析してみた。
目次
1.そもそもDungeonMakerとはどんなゲームなのか?
どんなゲームかをここの文章で示すより実際にやっていただく方がいいので、買ってくださいと投げるがいいと思っています。
ただ、それを躊躇する人もいると思うので、例にもよってYouTubeと合わせて、私の説明を聞くとたぶん雰囲気はつかめると思います。
基本的にやることは、
1.1ターンの行動を選べる3種から決める
2.選んだ行動のイベントを行う。
3.次に備える
の手順になる。
イベントは
戦闘、買い物、自軍改善、イベント、解放要素
で構成されており、それらを選択していく形式で
魔王である自身のHPが0になった時点でGameOverになる。といったもの。
GameOverになるまで上記の3手順を繰り返して行くことになり、先に行けば行くほど、敵が強くなるので、それをうまく退治しなければいけない。
退治する方法は、
- モンスターを配置
- 罠を仕掛ける
- 魔王の攻撃
の3種類でできている。
細かい事は、ゲームをやってからのお楽しみにしてほしいので、残りの要素は、適宜分析に必要な際に、盛り込んでいくので、是非やってほしい。
2.分析
ここでは3段階+おまけ1段階の構成で話を進めていく。
2-1.分析の方向性
今回の分析の方向性としては、2-2のタイトルの通り、ゲームサイクルとプレイヤー成長曲線を基準に、この部分が面白さにつながっているのではないか?というものを記述していく方針です。
2-2.ゲームサイクルとプレイヤー成長曲線のレベルデザイン
ゲーム的なサイクルとしては、大章1の中で記述した通り、ゲーム中では、あの手順で進めていくことになります。
GameOverになったらどうなるか?
また最初から進めていく事になりますが、その際に、転生Pとして、経験値が入り、魔王自身がレベルがあがり成長して行きます。
それによって、前より少しだけ有利に再度プレイする事が出来ます。
レベルが上がった際には、転生報酬として、ガチャが引く事が出来ます。
ただ、もちろんレベルが上がるほど伸びが悪くなるので、成長すればするほど、ガチャ引く度合いが低くなります。
ガチャには、
機能解放、特殊モンスター解放(合成でのみ生み出されるもの)、確率変動、引き継ぎなどいずれにしても大なり小なりプレイヤーに対して、有利になるものアイテムが手に入ります。この有利は次の開始時に便利になるアイテムが主となります。
導入部
このゲームではかなりの部分で開始コストが低い作りになっています。
その工夫としては以下
- 説明が、入るのその概念を使用する段になった時。(罠、モンスターを初めて手に入れたとき)
- 行える事が明確(最小限のUIの増加、アニメーション)
- わからなくてもそこそこは進める。(何回か成功で遊びをくりかえせる。)
1は単純に長々とするチュートリアルが、どこまで説明を細かくする必要があるか?などが課題になってくる項目になってしまいます。
よくあるのが、最初チュートリアルから始まって、手順に沿って、永遠とその誘導させられていく形式。もちろん失敗とは言い切れないのですが、ながすぎるげんなりする事が多く、複雑なものほど、説明が長くなりがちになるので、非常に厄介でもあります。
2は行える事が明確である。例えば以下の画像
以下は罠を仕掛ける際の一場面の画像です。
罠を仕掛ける際には選択として3つです。
- 空白のマスに、仕掛ける
- 既存のマスに上書き
- 既存のマスを強化
いずれも選んだ時点での、メニュ―(上記画像なら、変更、強化など、最低限のUIになっているような作りになっています。)
レベルデザイン
基本的に、序盤20イベント分は、よほど負ける様に動かなければほぼほぼ勝てるような作りになっているような気がします。
というのも、何か表示されているものを押しても勝てるし、何もしなくてもほぼ勝てる。
また、何かわからずに画面をタッチすることで、魔王自身が攻撃を行うので、それだけで戦力になってしまう作りになっているので、何かするー>反応がある。
以下の画像は戦闘中の画面です。(少し右側にずれてるw)
基本的には、これらを繰り返すだけのシンプルな作りになっています。
(まだ追記予定)
そして成長したときに引ける転生報酬でもらえるガチャアイテム…
一定回数を繰り返すと、ガチャが引けるようになっています。
ただし、このガチャ少しだけ仕掛けがあるっぽく、重要なものが半分引くころにはそろっている工夫がされている模様。
以下参照
『ダンジョンメーカー』は失敗続きのゲーム会社最後の1本だった。GameCoaster に製作背景と中毒性の秘密を聞く
この工夫があるせいかはわからないですが、早い段階で、
「モンスターの継承」 機能の解放が出来る事があります。
しかし、この「モンスター継承」が課金欲の高まりの始まりだったかの用に思えます。
2-3.ある日来る課金欲求の高まりと視線の遷移
基本的にこのゲームでは、死亡してしまうとそれまでに成長させてきたモンスターや、罠の継承はできません。
しかしながら、無料のガチャで、モンスター継承か罠継承が出てしまうとこの法則が変わってきます。
初っ端なから、ある程度強くなり、今までの苦労がなんだったんだ?バリに序盤の進みが進みやすくなります。
進みやすくなると、今度は、今まで注目していなかった部分に対して目が行くことになります。
それは何か?
継承できるものに対しての特殊合成枠です。
この特殊合成は、特定のモンスター(もしくは罠)を組み合わせて、普通のものよりも強くなるものですが、一部の簡単なものを除いて、作成には、ある程度のイベントをこなす必要と、その素材となるものが出る運が必要になってきます。
そうこの「継承」は苦労して作成したものを引き続き、持ち運べるというもの。
これによって、これまで以上に、特殊なものに対して目がいき始めます。
「どれを残す用に作成しておくべきか」となるわけです。
そして困ったことに、この枠のありがたみを知ってしまった後には、確実に足らなくなってくるのですが、そのころには、無料ガチャを回す機会も回せる間隔が少なくなってしまうので、なかなか、「欲しい」という欲求の解消につながりません。
それを解消するのが、固定アイテムで何が手に入るかわかっているアイテムボックスとばら売りのセットです。
継承できるものが、より苦労したものが、複数になってくると、その欲求は増えてくることでしょう。